土のことを考える:ガーデニングが環境を破壊してしまうかもしれない話

ささやかですが家庭菜園を楽しんでいます。

といっても、それほど知識があるわけではなく、家にいくつかコンポストがあり、ホームセンターや園芸店で土を買うときには「BIO」表示のある「ピートフリー」を選ぶ程度。あとはかなり適当にやっています。

みなさんは、ピートフリーの土をご存じですか?

ピートとは泥炭のことでドイツ語ではTorf(トルフ)といいます。
つまり、泥炭の入っていない土 です。

ピートフリーの土
ドイツ語では
ohne Torf
とか
torffrei
と記載されています

ピートフリーの土を使う理由ですか?
推奨されているから! エコだから!

といった具合で、恥ずかしながらピートフリーの意味をじつはまったく理解していません。

ピートフリーの土を使うべきだという話は度々耳にしていました。

でも、どうしてなのか? 
どうしてピートフリーの土を使ったほうがいいのか、先日、ようやくその意味を学びました。

きっかけは、JBBY(日本国際児童図書評議会)のサークル活動「ノンフィクションの子どもの本を考える会」です。

子ども向けのノンフィクションは昔から好きなのですが、私が翻訳者としての道を進むきっかけとなった本もこの分野だったこともあり、一年前にJBBYに入会してすぐに参加させてもらうようになりました。私自身が自分の頭で考える機会を与えてもらえる楽しい集まりです。

さて、「山と川にかんする子どもの本を考える」というお題で開催された先日の勉強会で、私は湿原の世界を描いたドイツの絵本を紹介しました。湿原の生態系、人間との関わり、環境への影響などを説明した学習絵本です。

絵本といえども情報量は豊富です。根本から理解しようとするとそれなりに調べなければなりません。そんなわけで読みこんでいるうちに、自分が土についてあまりにも知らなすぎることに気がつき、もっと学んだほうがいいのでは⁉︎ と、思いいたったのであります。

ということで、せっかくなのでこの機会に勉強したことをまとめてみることにしました。

ところが……!

悲しいかな、頭の中がとっちらかっていてどうにもまとまらないので、少しずつブログでアウトプットしていくことにしました。(間違いがあると思いますので、ご指摘いただけると嬉しいです)

湿原とはなにか? 絵本の説明によると
・泥炭(ピート)はミズゴケなど枯れた植物が分解されずにできた有機物である
・泥炭土の層は何千年もかけて堆積した
・その上に形成された草原が湿原で、あらゆる生物にとって重要な空間である

人間は、湿原の水をぬいて乾燥させた土地で農業や牧畜を営み、掘りだして乾燥させた泥炭を、かつては燃料に、現在では保水性と通気性のよさから農業や園芸用の改良土としても利用しています。

ところが最近は、この泥炭を使わないよう推奨されています。なぜでしょう。

なぜ、泥炭を使わないほうがいいのか?

湿原の泥炭層には大量の炭素が含まれていて、湿原の水を抜いて土を乾燥させると甚大な量の二酸化炭素が放出されます。そのため気候変動に大きな影響をおよぼす可能性があるからです。

そのためドイツでも、湿原を保護し、乾燥させた土地を元にもどすプロジェクトが自然保護団体により進められています。

絵本の中では、私たちが個人レベルでできることも提案されています。

例えばガーデニングでは泥炭土の含まれていない土を利用しましょう、農業では泥炭土が使用されていない有機農法で生産されたBIO表示のある野菜を食べましょう、といったことです。

私が居住している南ドイツには、世界遺産にも登録されている高床式の杭上住居群や湖や湿原があります。ライン川とドナウ川も近く、水脈も多く、農業もさかんです。そんな背景もあって勉強会では湿原の絵本をとりあげたところ、子ども向けとは思えない奥の深さに出合うことになりました。そして地域のことを、もっともっと、知りたくなりました。

ダラダラと書き綴ってきましたが、長くなってしまったので今回はこのへんで。
ここからさらに、土と水、湿地や川について調べていけたらな、と思っています。それに、もっと上手にまとめられるようになりたいのですが、なにもかも一度にはできないので、だんだんに。あせらずのんびりいきましょう。

それではまた! Tschüs!👋

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